先輩たちの声 No.5
子どもたちの「やってみたい」を叶えてあげられる場所

保育士 / 2016年4月入社
かおり先生
公立認可保育園に12年勤務した後、フローレンスに転職。 おうち保育園 南ながさきで勤務したのち、2017年4月のみんなのみらいをつくる保育園(通称みんつく)に異動。
フローレンスにご入社されたきっかけを教えてください。
ひとつは、以前に勤めていた職場が公立の認可保育園だったのですが、そこが120名定員の大規模園だったことです。30人くらいのクラスを1~2人でみていると、どうしてもちゃんと面倒をみてあげられる子が偏ってしまうんです。もっと小規模でひとりひとりの子どもとじっくり関わりたいなと考えました。
あとは、もっと働きやすい職場で働きたかったというのもありました。前の職場は基本的に人手不足だったので勤務中は保育のことしかできず、カリキュラムとか手紙とか、全部持ち帰ってやっていました。もっと心に余裕をもって子どもと関わりたいと思ったんです。
フローレンスの採用説明会にいってみると、フローレンスではこの2つともが実現されているところだとわかったので、転職を決意しました。働き始めると、本当に期待通りでしたね。

入社時はおうち保育園配属でしたよね。なぜみんなのみらいをつくる保育園に異動しようと思われたのでしょうか。
きっかけは、当時所属していたおうち保育園の園長が声をかけてくださったことです。新しい保育理念に挑戦する園ができるんだって。
そして、その理念に共感したんです。実は以前から子どもの心により添う保育に興味があって勉強会などのイベントにも足を運んでいたのですが、それと似ているなって感じる部分もあったので「やってみたい」と思いました。
それで、社内公募に応募したんです。

実際に異動されてみて、いかがでしたか。
正直な話、最初は大変でした。というのも、みんつくの保育理念はスタッフ一同しっかり共有していたつもりだったのですが、いざ始まってみると想定外のことが多かったんです。理念はあっても、それを保育の現場でどう実現していくかはまさにこれからでした。
例えば、みんつくの保育のテーマのひとつが「指示命令しない保育」なのですが、それを実際に園でやってみるとうまくいかないこともありました。
「指示命令」しないわけなので、部屋も片付かない、お昼ご飯も一緒に食べられない、午睡もしない子がけっこういる、こんな感じでいいのかなって…
でも、そんなときに園長が言ってくれたんです。
「こうしなさいって命令するのではなくて、自分の気持ちを子どもに伝えたら」って。
子どもも大人も同じ人間です。嬉しいこともあれば、当然イヤなこともある。そういう自分の気持ちもひとりの人間として子どもに伝えていいんだって思うと、色々と視界が開けた気がしました。
そこから、徐々に園の雰囲気も変わっていったと思います。保育理念はもちろん変わりませんでしたが、それを自分たちなりの方法で現場に落とし込めるようになってきました。

みんつくらしいエピソードを教えて下さい。
そうですね。例えば、年明けに駅伝をテレビで観た子が登園してきて「駅伝したい!」って言ったんです。
最初は公園の中で『駅伝ごっこ』をしようとしたのですが、「駅伝は道路を走ってたよ!」っていうんですよ。なので、なんとか道路で走らせてあげようと考えて、近所で車通りの少ない道を見つけてなんとか走れる場所を確保しました。
ただ、園のスタッフ総出で安全を確保してもまだ不安があったので、園の近所でいつもお世話になっている商店の方々にも見守りサポートをしていただけるようお願いして協力してもらいました(笑
道路で駅伝大会をできることになったら子ども達がすごく喜んでくれました。そうなると子ども達が「もっともっと本物の駅伝みたいにやりたい!」と言い出して、駅伝の選手がつけてるゼッケンとか、バトンとか、順位の書かれているフラッグとかを園児みんなで手作りしました。
そしていよいよ『駅伝大会』を開催したんですが、実際に走ったんですけど、大盛り上がりでした。子ども達もすごく楽しそうでした。やっぱり、大人が「これやるよ」って言ってやったものよりも、はるかに充実していたんだと思います。
子どもたちが「やりたい」と言って主体的に関わったからでしょうね。こういうのがすごくみんつくらしいって思っています。

これからどんなことをやっていきたいと思っていますか。
さっきの駅伝のような感じで、どんな小さな規模のものでもいいので子どもたちそれぞれの「やってみたい」を叶えてあげたいなって思います。
でもそれはもちろん、まずは子ども自身に発信してもらわないとわかりません。
自分自身の「やってみたい」を自分で一歩踏み出してどうやったら実現できるのか考えられる子になってほしいと思っています。
それが、みんなのみらいをつくる保育園が目指していることだと考えています。

