2008年、育児休業中のフローレンスのスタッフから届いた「保育園に預けられず、職場復帰ができない」この切実な声が、後に「小規模認可保育所」へと繋がる道のりの始まりでした。
当時、認可保育園設立には「預かるこどもは20名以上」という厳しい基準があり、場所の確保も運営も、高い壁となっていました。
そこで、こどもを預けたくても預けられない現状を変えるため、フローレンスは自治体や関係機関への働きかけを粘り強く続けました。その情熱が実を結び、「NPO法人等を活用した家庭的保育の試行的事業」として、制度の隙間を縫う新たな道が拓かれたのです。
そして2010年4月、当時「待機児童のメッカ」と呼ばれた江東区に、マンションの空き室を利用した定員9名の「おうち保育園しののめ」が誕生しました。
おうち保育園の開園は、フローレンスにとって、「既存の枠にとらわれず、子育てに悩む家庭に寄り添う、新しい保育園の形をつくる」という覚悟のあらわれでした。
-小規模保育所、モデル事業からついに制度化へ
おうち保育園は「待機児童問題解決モデル」としてスタートし、開園以降、空き家などの限られたスペースを活用して保育園を増やせることを理解してもらうため、多くの政治家や官僚に視察に来てもらいました。
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