子どもの好奇心を大切に。「食を通じて、人生の基盤をつくる」食育への想い【栄養士インタビュー】

今日は、フローレンスの給食事務を一手に引き受ける、栄養士・田崎広恵をインタビュー!「園で実現したいこと」や「調理スタッフへの期待」を語ってもらいました。

 

食を通じて、人や植物、動物も思いやる心を育みたい

 

-調理スタッフとして、園で実現したいことはありますか?

食育を通じて他者への思いやりの気持ちを育みたいですね。人はもちろん、植物や動物も思いやることができるようになってほしいんです。

今はモノが溢れていることもあり、食のありがたみを感じづらい環境だと思うんですよね。普段食べているご飯だってそうです。お米を炊くのは30分ぐらいですが、その裏ではたくさんの人が汗を流しています。農家や企業など色んな人が存在するからこそ、食は成り立っているんです。

 

-たしかに、「食べ物ができるまで」のことを子ども達が知る機会は少なそうですね。何か機会をつくる予定はありますか?

子ども達が「自分で作った野菜」を食べるという食育も考えています。もしかしたら途中で野菜が枯れてしまうかもしれない。でもそれも大切な経験の一つです。楽しかった経験だけではなく、苦い経験も子ども達の糧になると思っています。

食育は「保育」の一部。だからこそ、保育目標ともつながる食育をしていきたいです。

普段から「楽しむ」ことが、楽しい食育の秘訣。好きな旅行やプライベートを楽しめる環境が魅力!

 

-「保育目標とつながる食育」をする上で工夫されていることはありますか?

まずは私自身が毎日を「楽しむ」ことが、大切だと思っています。

私は旅行に行くのが趣味なので、長期間のお休みを取って、つい先日も沖縄に旅行に行ったり、海外旅行にも毎年必ず行っています。フローレンスは元々お休みが多く(※2016年度は年間休日129日)、土曜出勤をした時には必ず平日に振替休日が取れるので、常にリフレッシュした状態で子ども達と向き合えます。

また、フローレンスは社内の部活動がとっても盛んなので、業務が終わった後に部活動に参加することもありますね。 音楽部で歌ったり、ダンス部で踊ったり、時にはサッカーや野球もしたり。業務時間以外でも充実した毎日を過ごしています。

 

「今日のご飯は何?」少人数だからこそ生まれる子ども達との会話

 

-「おうち保育園」では、調理スタッフが子ども達に関わる機会はありましたか?

園児との「今日のご飯はなあに?」という会話は日常茶飯事でしたね。毎日、子ども達がごはんを食べている様子を見に行くよう心がけていました。食事の様子を見て「この子には、次はこういう風に切ってあげよう」と調理に活かすんです。

保育スタッフに対して「〇〇ちゃんは飲み込みづらそうだから、”とろみ”をつけてみるのはどうかな?」など園児一人ひとりに合わせた提案もします。私だけでなく、おうち保育園で働く他の調理スタッフも「保育スタッフと一緒に園を作り上げたい」という意識を持っている方が多いですね。

 

カップケーキの飾り付けも自分で!子ども達の好奇心を重んじる保育

 

-保育スタッフと調理スタッフが連携して、子ども達一人ひとりに合った保育をされてきたんですね。

食育の面でも、保育スタッフと連携することがありますよ!今年のクリスマス会ではおやつにカップケーキを出したんです。調理スタッフが果物を用意し、カップケーキの飾り付けは子ども達にお任せです。

子ども達が好きな果物を選んでカップケーキに盛り付け、保育スタッフはその様子を見守ります。

これからも保育スタッフと共に、子ども達の好奇心や「やってみたい!」という気持ちを尊重していきたいですね。

食育は「保育」の一部。保育スタッフと一緒に子どもを取り巻く環境をつくりたい

 

-どんな方と一緒に園を作っていきたいと思いますか?

調理スタッフの役割はただ「給食を作ること」だけではなく、「子ども達の食の基盤をつくること」です。それは、大人目線だけでは実現できないことだと思います。子どもの視点を大切にし、「この子達だったらどう思うかな?」を追究できる人が理想です。

保育スタッフや保護者と連携できて初めて、保育環境ができます。それぞれの立場の人に寄り添って、理解しようとする姿勢がある人と一緒に働きたいな、と思っています。

 

-これから仲間になる調理スタッフに向けて、一言お願いします!

子ども達との日々の関わりや食育を通じて、豊かな食の体験の積み重ねをサポートするのが、栄養士や調理師の役目だと思っています。子どもを取り巻く環境を、保育スタッフと一緒に作っていきたい方をぜひお待ちしています。「子ども達にとってより良いこと」は何か一緒に試行錯誤していきましょう!